別れたはずの御曹司は、ママとベビーを一途に愛して離さない
「実は先日、源さんから凛子さんに見合い話が持ち上がっていると聞いたんです」
「え? 美紅にですか?」
「ええ」
美紅の顔が頭に浮かぶ。家の件で正式に渚さんに依頼した美紅が、相談のために渚さんと連絡を取ったり事務所に顔を出していることは聞かされていた。
だが、そこでまさか私のプライベートな話のやり取りまで行われていたなんて。
美紅ってばもう! おしゃべりなんだから。
「凛子さん?」
「はい?」
渚さんの細く長い指先が熱を帯びた頬に触れる。再び綺麗な顔が間近に迫り、心音がトクンッと高鳴った。と、唇に感じた温かく柔らかい感触に大きく目を見開く。
「僕は欲しいものは必ず手に入れる主義なんです」
唇を解放した渚さんが悪戯っぽく笑い、スッと私の頬を撫でた。
「誰にも凛子さんのことを渡したくない。だから今日は全力であなたの心を奪いにきました。僕だけの凛子さんでいてください」
彼は情熱的なまなざしを向けてやわらかく微笑みながら、再びとろけるような甘いキスで私の唇を塞いだ。
その瞬間、私の中でずっと忘れていたはずの感情が暴れ出し、王子様の甘美な誘惑に溺れていくのを感じながらゆっくりと目を閉じた。
「え? 美紅にですか?」
「ええ」
美紅の顔が頭に浮かぶ。家の件で正式に渚さんに依頼した美紅が、相談のために渚さんと連絡を取ったり事務所に顔を出していることは聞かされていた。
だが、そこでまさか私のプライベートな話のやり取りまで行われていたなんて。
美紅ってばもう! おしゃべりなんだから。
「凛子さん?」
「はい?」
渚さんの細く長い指先が熱を帯びた頬に触れる。再び綺麗な顔が間近に迫り、心音がトクンッと高鳴った。と、唇に感じた温かく柔らかい感触に大きく目を見開く。
「僕は欲しいものは必ず手に入れる主義なんです」
唇を解放した渚さんが悪戯っぽく笑い、スッと私の頬を撫でた。
「誰にも凛子さんのことを渡したくない。だから今日は全力であなたの心を奪いにきました。僕だけの凛子さんでいてください」
彼は情熱的なまなざしを向けてやわらかく微笑みながら、再びとろけるような甘いキスで私の唇を塞いだ。
その瞬間、私の中でずっと忘れていたはずの感情が暴れ出し、王子様の甘美な誘惑に溺れていくのを感じながらゆっくりと目を閉じた。