御曹司とのかりそめ婚約事情~一夜を共にしたら、溺愛が加速しました~
「蓮様! こちらにいらっしゃったんですか! 高杉様も!」
甘い雰囲気をぶち壊すように背後から大声で呼ばれてビクリと身体を震わせる。振り向くと険しい顔つきをした緒方さんが走ってこっちにやって来るのが見えた。
「くっそ、また邪魔が入った。こっちだ」
「え、えっ?」
「まだハッピーエンドってわけにもいかなさそうだな」
蓮さんはスマホで『今から行くから準備を頼む』と手短に誰かと電話をしてから私の手を取り、再びベリーヒルズビルディングのエントランスへ向かって走り出す。
ち、ちょっと! 蓮さん!?
なにがなんだかさっぱり……。もう、わけがわからないよー!
「お待ちください! 蓮様―! 高杉様―!」
必死に呼び止める緒方さんの声も徐々に遠のき、二人でエレベーターへ転がり込んだ。
「あ、あの、一体、これから、どこへ……」
ぜぃぜぃと両ひざに手を着いて屈みながら乱れた呼吸を整える。
「もう誰にも邪魔されたくないから、ちょっとここからエスケープしようと思ってさ、君に渡したい物もあるんだ」
エレベーターはぐんぐんと上昇していき、屋上手前のフロアまで来た。何をするつもりなの?どこへ行くつもりなの?渡したい物って?と尋ねたいことがたくさんあるけれど、今は黙って手を引かれて蓮さんについて行く。
「こっちだ」
廊下の突き当りに大きな鉄のドアがある。蓮さんが少し力を込めて押し開けると、ものすごい風が身体に体当たりしてきた。
「わっ!」
眇めた目をゆっくりと開けて見ると、信じられない光景に唖然となる。
ええっ!? 嘘でしょ……。
甘い雰囲気をぶち壊すように背後から大声で呼ばれてビクリと身体を震わせる。振り向くと険しい顔つきをした緒方さんが走ってこっちにやって来るのが見えた。
「くっそ、また邪魔が入った。こっちだ」
「え、えっ?」
「まだハッピーエンドってわけにもいかなさそうだな」
蓮さんはスマホで『今から行くから準備を頼む』と手短に誰かと電話をしてから私の手を取り、再びベリーヒルズビルディングのエントランスへ向かって走り出す。
ち、ちょっと! 蓮さん!?
なにがなんだかさっぱり……。もう、わけがわからないよー!
「お待ちください! 蓮様―! 高杉様―!」
必死に呼び止める緒方さんの声も徐々に遠のき、二人でエレベーターへ転がり込んだ。
「あ、あの、一体、これから、どこへ……」
ぜぃぜぃと両ひざに手を着いて屈みながら乱れた呼吸を整える。
「もう誰にも邪魔されたくないから、ちょっとここからエスケープしようと思ってさ、君に渡したい物もあるんだ」
エレベーターはぐんぐんと上昇していき、屋上手前のフロアまで来た。何をするつもりなの?どこへ行くつもりなの?渡したい物って?と尋ねたいことがたくさんあるけれど、今は黙って手を引かれて蓮さんについて行く。
「こっちだ」
廊下の突き当りに大きな鉄のドアがある。蓮さんが少し力を込めて押し開けると、ものすごい風が身体に体当たりしてきた。
「わっ!」
眇めた目をゆっくりと開けて見ると、信じられない光景に唖然となる。
ええっ!? 嘘でしょ……。