14日間の契約結婚~俺様御曹司の宇宙最強の恋物語~
暫くすると。
愛人は仕事の手を止めた。
そして席を立って、茂代が持ってきたカップをもって副社長室を出て行った。
リラは気にとめず仕事を続けていた。
副社長室を出た愛人は、そのままトイレに向かった。
茂代が持って来た珈琲を、手洗い場に流して捨てた。
「…気持ち悪いんだよ、腹の中見え見えで…」
紙カップを握りつぶして、ごみ箱の捨てた愛人。
(この高級豆の珈琲を飲めば、副社長は私を気にいるに決まっているわ。あんな地味で不細工な女なんか、どうせ貧乏人にきまっているもの)
聞こえてきた茂代の腹の声だった。
ニコニコと笑いながら、腹の中では違うことを言っている。
その声を聞いて愛人は呆れるばかりだった。
フッっと一息ついた愛人。
すると…
ボヤっと視界が霞んだのを感じた。
目を凝らしてみるが、周りがぼやけてしまい良く見えなかった。
自分の手を目の前に近づけて見ると、ボヤっとしていた視界がハッキリしてようやく掌が見えた。
「…やべぇ…。タイムリミット、来てる…」
ゆっくりと天井を見上げた愛人。
ぼやけていた視界がハッキリして、天井が見えてきた…。
またフッとため息をついた愛人は、そのままトイレを出て副社長室へ戻って行った。
副社長室に戻って来た愛人は、仕事を続けていたリラの前に、そっとホットのロイヤルミルクティーを置いた。
え?
驚いた目をしてゆっくり見上げたリラ。
「もう15時過ぎている…少しは息抜きしろ…」
シレっとした表情で言うと、愛人はそのままデスクに戻った。
ちょっと冷えてきた感じがしていた。
ホットのロイヤルミルクティーは、香りだけでもホッとさせられた。
ハッとして、リラは席を立ち、そのまま副社長室を出て行った。
愛人は気にせず仕事を続けていた。