14日間の契約結婚~俺様御曹司の宇宙最強の恋物語~
距離を近くするわけでもなく、遠くするわけでもなく歩いている愛人とリラ。
オフィスビルまで来ると、ちょうどエレベーターが到着した。
先に歩いている愛人がエレベーターに乗り込んだ。
遅れて歩いているリラは、愛人は先に行ってしまうと思い次のエレベーターに乗ろうと思っていた。
エレベーターのドアが閉まる…
そう思われた時。
スーッとエレベーターのドアが開いた。
え? と驚いたリラは立ち止まった。
「…早く乗れば? 」
冷めた声で愛人が言った。
「有難うございます…」
お礼を言ってエレベーターに乗り込んだリラ。
エレベーターには数名乗っていた。
途中の階で降りて行く人もいて。
最後には愛人とリラ2人きりになってしまった。
到着してエレベーターを降りた愛人とリラ。
「あら、副社長。お疲れ様です」
声をかけてきたのは茂代だった。
相変わらずの若作りの茂代に、愛人は怪訝そうな目を向けた。
「副社長。私、社長の秘書にして頂きましたの」
それがどうした? と、冷めた目を向ける愛人。
「本当は、副社長の秘書が良かったのですが。副社長…秘書はいらないって聞いていましたので…」
と、茂代は挑発的な目でリラを見た。
リラはそっと視線を反らした。
「話しはそれだけ? 」
「まぁ、今日はこれだけです。でも、社長の秘書なので何かと副社長ともお話しする機会が増えると思いますので。どうぞ、よろしくお願いします」
それだけ言うと、茂代は去って行った
何も言わず愛人は副社長室に入って行った。
リラも入って行き。
そのまま午後の仕事を続けた。
コンコン。
「失礼します」
上機嫌な声を上げて入ってきたのは茂代だった。
「副社長。お茶でもいかがですか? 」
時刻は15時を回っていた。
「今日は、テナントにある高級珈琲ショップの特別な豆を引いた珈琲を入れました。どうぞ飲んで下さい」
持参してきたのか、花柄の紙カップに珈琲を入れてきた茂代は、そのまま愛人のデスクに置いた。
愛人は特に何も反応しないまま、仕事を続けていた。
茂代はチラッとリラを見た。
大した女じゃないじゃない。
地味だし、不細工だし…私の方がよっぽどいい女だわ。
フン! と鼻で笑て茂代は副社長室を出て行った。
茂代を気に留めることなく、仕事をしているリラ。