14日間の契約結婚~俺様御曹司の宇宙最強の恋物語~

「ねぇ愛人さん。どんなのが好きなの? 」
「はぁ? 」

「だって、愛人さんが好きなデザインのを選んだっらいいじゃない」
「俺が好きなのを? 」

「そうよ、だって愛人さんの好きな人にプレゼントでしょう? 着てほしいのを、プレゼントしたらいいと思うの」
「そう言われても…」

 チラッと、チラッと。
 愛人は辺りの下着を見渡した。


 下着を選んでいる他の女性達が、恥ずかしそうにしている愛人を見て

「あの人可愛い」
「彼女にプレゼントかな? 」
「あんな素敵な人に選んでもらったら、何でも着ちゃうなぁ~」

 お店にいる女性客が、愛人を見て喜んでいた。

 その声に照れながらも表情には出さない愛人。
 優樹菜が言うように、自分の好みの下着を選んでみた。

 店員さんがニコニコして対応してくれて、見えにくい袋に入れてくれた。

 テナントに入っているだけあって、ブランド物の下着は結構な金額がするが、愛人はサラッと現金で買ってしまう。

「良かったわね、彼女きっと喜ぶわよ」

 優樹菜が言った。
 愛人は黙ったままシレっとしている。



「じゃあ、私はここで。たまには、竜夜君に会わせてね」

 無表情のまま愛人は黙っている。


「ねぇ愛人さん」

 ん? と、愛人は優樹菜を見た。

 優樹菜はじーっと愛人を見つめた。

「…左目、あまり見えてないのね…」

 フイッと、愛人は視線を反らした。

「ごめんなさいね。私のせいで…」
「違う…。あんたのせいじゃないから…」

「でも、あの時が原因でしょう? 」
「違うって! 」
「愛人さん…」

 優樹菜は辛そうな目で愛人を見つめた。


「優樹菜? 」

 声がして振り向くと、優愛がいた。

「あなた…」


 優愛は優樹菜の隣にいる愛人に目をやった。

 愛人は優愛の視線に気づいて、ムスっとなった。


「優樹菜さん有難う、俺行くから」

 シレっと答えて、愛人はそのまま去って行った。
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