極上御曹司はかりそめ妻を縛りたい~契約を破ったら即離婚~
「この契約が終わるまでに、澪音が俺を好きになってくれといいな。
いや、そうさせるが」

ふふっ、と小さく笑い、彼がカップを口に運ぶ。

……もしも。
私は、彼を好きになってしまったとしたら、どうするんだろう。
彼は私の夢は叶ったんだから、もうフランスへは行かなくていいなんて言っているが、私としては一度でいいから、本場のフランスで学びたい。
そのためにずっと、頑張ってきたのだから。
でも、彼を好きになったら?
どうしていま、そんなありえない仮定をしているのだろう。



それから金曜のプレオープンの日まで、バタバタとしていた。
店の準備だけでも忙しいのに、私のスケジュール無視で古渡さんがフランス語レッスンまで入れいてくるから。
いや、やりたいと言ったのは私だから、文句は言えないけど。

そして、――オープン当日。

「緊張する……」

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