極上御曹司はかりそめ妻を縛りたい~契約を破ったら即離婚~
しかも肝心の依頼主の説明は女の敵、としかいいようがなく、妙にイラつくし。

「そうか、仕方ないな。
なら、食事でもしながらゆっくりと話すか」

立ち上がった彼が、私の手を取る。
え? とか思っていたら、思いっきり所長がその手を叩いた。

「仕事外ですから」

所長の声はその場を凍りつかせそうなほど冷え冷えとしていた。

「なら、仕方ない。
じゃ、また来週、返事を訊きに来る」

しかし彼はそれをさらりとかわし、ドアを開けて出ていった。

「所長」

「すまん、奴とは旧知の仲なんだ。
詳しい説明をするから森下さんにコーヒーでも淹れてもらうか」

所長が立ち上がり、ドアを開ける。
と、同時に古渡氏の声が聞こえてきた。

「美しいお嬢さん。
俺と食事でもどうですか?」

お嬢さん、とか言っているが、事務所には森下さんしかいなかった。
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