極上御曹司はかりそめ妻を縛りたい~契約を破ったら即離婚~
私もおずおずと向かいあうように、さっきまで古渡氏が座っていた位置に座り直す。

「全く、アイツは幾つになっても……」

ガリガリと親指の爪を噛みだした所長は、迫力がありすぎて怖いです!

「そのー、所長と古渡さんは付き合って……」

「そんなことがあるわけなかろう!」

言い終わらないうちに、かぶせ気味に言い切られた。

「でもキス……」

「アイツは誰彼かまわず、女とならキスするんだ!
染宮も気をつけろよ!」

「は、はぁ……」

それはなんとなく、説得力がある。
森下さんまで口説いていたのを見たあとだと。
しかしながら気をつけろと言われたところで、もしもこの契約を結んだならば、その危険が大いにあるわけだし。

――コン、コン。

「失礼します」

少ししてドアがノックされ、森下さんが入ってくる。
私たちの前にアイスコーヒーと、きっと引き菓子だったであろうマドレーヌを置いた。

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