極上御曹司はかりそめ妻を縛りたい~契約を破ったら即離婚~
「まさか、リノアさんにお会いできるなんて、感激です」

「いえ、私なんて、そんな」

彼女は謙遜しているが、私なんて古渡さんとこうやって結婚でもしなければ会えない相手なのだ、彼女は。
二十代にしてパリコレに参加、国内外若手セレブの御用達。
つい先日、ヨーロッパの某王室からオファーがあり、ウェディングドレスのデザインをしたことでも有名だ。

「リノアに服を作ってもらえるなんて嬉しいだろ」

「……服を作ってもらえる……?」

されるがままになっていたが、そこではたと状況を理解した。
これは私の服を、リノアさんにオーダーするということですか?

「いえいえいえいえ、そんな、おこがましい!」

反射的に古渡さんに詰め寄る。
ある程度の服は古渡の奥様として必要なものだから買ってもらうけれど。
これは、過ぎている。
そんなもの、作ってもらうわけにはいかない。

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