極上御曹司はかりそめ妻を縛りたい~契約を破ったら即離婚~
街灯でちら、ちら、と明るくなるたびに彼の顔がはっきりと見えるが、それでもその表情は全くわからない。

「ひとりに決めて、他の女もその女も泣かせるくらいなら、決めなければいい。
俺は、俺を好きだと言ってくれる女を全員、平等に愛する。
誰かひとり、なんて決めない、と思っていたが……」

ふっ、と唇を緩め、彼が小さく笑った。

「まさか、ただひとりの女が現れるとはな」

それっきり、古渡さんは黙ってしまった。
彼の気持ちがわからないわけではない。
倫理的に軽い男だと責められても仕方はないけれど。
でも、そんな彼が私だけが欲しいという。
それが、私にはわからない。



母の日の、翌週末。

「澪音にプレゼントだ」

「うわーっ、嬉しいです」

……とか、なるかー!
なんて声に出さなかった私を褒めてほしい。
だって、ちょっと外でお茶でもしないか?
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