大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
「今、三谷商店に経理に明るいものを派遣して立て直しを図っている。それで津田紡績のほうが少し手薄なんだ。毎日でなくてもいいし短時間でもいいんだが、手伝ってみるか?」
思いがけない提案に目が飛び出そうになる。
「子爵令嬢を働かせるなんて、とも思うが……」
「やらせてください!」
「はははっ。そう言うと思った。父上が、母上や郁子のような女は、自由に飛び回らせてやったほうが輝くぞと話していたんだが、間違いでもなさそうだ」
お父さまがそんなふうにおっしゃったの?
でも、その通りかもしれない。
家にこもってばかりで手持ち無沙汰なのは、かなり苦痛なのだ。
「最近は女性の社会進出もめざましい。やりたいことは全部やってみたらいい」
なんて寛大な旦那さまなのだろう。
女性が社会に出るようになったとはいえ、華族では家主が養ってこそ一人前。
女を外で働かせるなんて恥ずかしいと考える者もいる。
思いがけない提案に目が飛び出そうになる。
「子爵令嬢を働かせるなんて、とも思うが……」
「やらせてください!」
「はははっ。そう言うと思った。父上が、母上や郁子のような女は、自由に飛び回らせてやったほうが輝くぞと話していたんだが、間違いでもなさそうだ」
お父さまがそんなふうにおっしゃったの?
でも、その通りかもしれない。
家にこもってばかりで手持ち無沙汰なのは、かなり苦痛なのだ。
「最近は女性の社会進出もめざましい。やりたいことは全部やってみたらいい」
なんて寛大な旦那さまなのだろう。
女性が社会に出るようになったとはいえ、華族では家主が養ってこそ一人前。
女を外で働かせるなんて恥ずかしいと考える者もいる。