大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
私は差し出された手を握った。
物言いのはっきりとした人だけど、悪い人ではなさそうだ。
「よろしくお願いします」
「それじゃあまずはそれを着て。インクで袖が汚れるからね。津田さんの席はここ」
どうやら彼女が指導してくれるらしい。
言われた通り制服を纏い席に着くと、松尾さんと同じくらいの歳に見える隣の眼鏡の男性が話しかけてくる。
「経理部にも花が咲いたね。ギスギスした仕事時間に癒しができたようだよ。……痛っ」
男性は松尾さんに書類で頭をポンと叩かれて顔をしかめている。
「高山(たかやま)さん。私は花ではないとでも?」
「あっ、決してそういうわけでは……」
ふたりのやり取りを見て、他の人たちが笑いをかみ殺している。
この部屋に足を踏み入れた瞬間は緊張した空気がまとわりついたけど、楽しくやっていけるかもしれない。
物言いのはっきりとした人だけど、悪い人ではなさそうだ。
「よろしくお願いします」
「それじゃあまずはそれを着て。インクで袖が汚れるからね。津田さんの席はここ」
どうやら彼女が指導してくれるらしい。
言われた通り制服を纏い席に着くと、松尾さんと同じくらいの歳に見える隣の眼鏡の男性が話しかけてくる。
「経理部にも花が咲いたね。ギスギスした仕事時間に癒しができたようだよ。……痛っ」
男性は松尾さんに書類で頭をポンと叩かれて顔をしかめている。
「高山(たかやま)さん。私は花ではないとでも?」
「あっ、決してそういうわけでは……」
ふたりのやり取りを見て、他の人たちが笑いをかみ殺している。
この部屋に足を踏み入れた瞬間は緊張した空気がまとわりついたけど、楽しくやっていけるかもしれない。