大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
「おはようございます。郁子さま、まだ万全ではないのでは? 私がいたしますからお休みください」

「いいえ。私、動いていたほうが元気みたい。今日はさつまいもがゆにしてみたんだけど味はどうかしら?」


ボーッと過ごしていると余計なことばかり考えてしまう。

敏正さんの心は私にはどうにもできないのだから、せめて嫌われないように、そして重荷にならないように明るく振る舞わなくては。


「郁子さま、もしかしてご懐妊では?」


期待いっぱいの表情で春江さんに尋ねられて、ハッとする。


「ごめんなさい。違うの」


私たちは、子ができる行為すらしていないの。


「そう、ですか。おふたりのお子さまはかわいいだろうなと思って、はやとちりしました。申し訳ございません」

「いえいえ。味見、していただけますか?」


顔が険しくなりそうで、慌てておかゆの味見を彼女に依頼した。


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