大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
「ど、どうして、触れてくださらないのですか? 私に女としての魅力がないからですか? そうですよね、こんな色香もないおてんば……あっ」
涙を流しながら話している途中で、彼に強く抱き寄せられて大きな胸にすっぽりと収まった。
「違う。違うんだ、郁子」
彼の悲痛な叫びが耳に届き、少し驚く。
「俺は……触れたくてたまらない。こうして抱きしめるだけでも、心がしびれる。本当は……郁子を抱きたい」
「それなら、どうして……?」
「お前に政略結婚を申し出たとき、身請けと同じと言われて、その通りだと思った。無論、俺は郁子を愛し始めていて自分だけのものにしたいと強く思っていたが、家のために結婚をと提案された郁子にとってはそうだと」
まさか、私のあのひと言が彼を苦しめているとは思いもよらなかった。
涙を流しながら話している途中で、彼に強く抱き寄せられて大きな胸にすっぽりと収まった。
「違う。違うんだ、郁子」
彼の悲痛な叫びが耳に届き、少し驚く。
「俺は……触れたくてたまらない。こうして抱きしめるだけでも、心がしびれる。本当は……郁子を抱きたい」
「それなら、どうして……?」
「お前に政略結婚を申し出たとき、身請けと同じと言われて、その通りだと思った。無論、俺は郁子を愛し始めていて自分だけのものにしたいと強く思っていたが、家のために結婚をと提案された郁子にとってはそうだと」
まさか、私のあのひと言が彼を苦しめているとは思いもよらなかった。