大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
女がこのような発言をするのは、はしたないとわかっている。
けれど、敏正さんに愛されたくてたまらない。


「郁子。愛してる。一生お前だけを、愛してる」


彼の柔らかい唇が私のそれに重なった。

何度も角度を変えて重なり続ける唇の熱を感じながら、うれし涙が止まらなくなる。

いつの間にか彼のシャツを強く握りしめながら、接吻に夢中になった。


「はっ……。すまない。止まらない」


しばらくしてようやく唇を解放した彼は、再び私を腕の中に誘う。


「幸せだ。俺は今、世界で一番幸せだ」


そして彼がしみじみと吐き出すので、私の胸も幸福で満たされた。

まさか、敏正さんと想いを通じ合わせられるとは。


「敏正さま。一橋さまが呼んでいらっしゃいます」


廊下から春江さんの声がして、慌てて離れる。
そういえば、吉原に行くと言っていたけど……。


「郁子。お前も一緒に行こう」
「えっ?」


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