大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
どうしたら彼女のような凄艶(せいえん)さを身に着けられるのかさっぱりわからない。

ずっと気になっていたことを思いきって尋ねると、彼は驚いたような表情を見せる。


「不足なわけがあるまい。すまない。男にも事情があるんだ。お前を抱けたのがうれしくて、少し動くだけで、その……果ててしまいそうで」


バツが悪そうに告白する彼は、私の肩に顔をうずめる。

本当に? 


「わ、私もうれしいです。敏正さんに触れていただけて……あっ」


話し終える前に彼が深く腰を送り込んでくるので、背をしならせて悶える。


「もうだめだ。たまらない」


それから敏正さんは、いたわるように優しく、それでいて時々激しく私を翻弄し、やがて果てた。


敏正さんのたくましい腕に包まれ、彼の激しい心音を聞きながら幸せを貪る。

今頃菊乃さんと和男さんも、愛を確かめ合っているかもしれない。

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