大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
「そうか。今宵は一生忘れられない夜になった。愛しているよ、郁子」


もう一度口づけを落とした彼は、私を腕に抱いたまま眠りについた。



「敏正さま、そろそろ起きられませんと、一橋さんがいらっしゃいます」


翌朝、廊下から春江さんに声をかけられ、ハッと飛び起きた。
昨晩遅かったせいで寝過ごしてしまったようだ。


「わかった。すぐに行く」


敏正さんが返事をすると、春江さんの足音が遠ざかっていった。


「なんとも朝から大胆だな」
「あっ!」


浴衣も纏わず眠ってしまったのを忘れていて、胸があらわになっている。

慌てて布団を手繰り寄せようとしたが、それより早く、私と同じように一糸纏わぬ敏正さんに背後から捕まってしまった。


「あっ、やっ……」


胸をまさぐられて声が漏れる。


「はー、このまま郁子と戯れていたい」
「だ、だめです。一橋さんがいらっしゃいます!」


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