大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
奥座敷に箱膳をふたつ運んだところで、浴衣姿の敏正さんがやってきた。
「あれっ?」
彼はすぐに江戸切子の徳利に気づいて声をあげる。
「すみません。銀座で買ってしまいました」
「もちろん構わないよ。きれいだね」
彼は電灯の下にそれを持ち上げて、美しい文様を楽しんでいる。
喜んでくださってよかった。
「郁子はガラス細工が本当に好きだね。でもその気持ちはよくわかるよ」
「江戸切子は、職人さんがひとつひとつ手作業で丁寧に仕上げられるそうです。さ、夕飯にしましょう」
私は早速、真新しいぐい呑みに日本酒を注いだ。
「本当はお酒を買ってくるつもりだったんです。でも容器になってしまいましたので、いつものお酒で」
「あはは。酒はこれで十分だよ。うん、でも器が変わると気分も変わる」
彼はおいしそうに冷や酒を喉に送る。
「郁子の分はないのか?」
「私は飲めませんもの」
「あれっ?」
彼はすぐに江戸切子の徳利に気づいて声をあげる。
「すみません。銀座で買ってしまいました」
「もちろん構わないよ。きれいだね」
彼は電灯の下にそれを持ち上げて、美しい文様を楽しんでいる。
喜んでくださってよかった。
「郁子はガラス細工が本当に好きだね。でもその気持ちはよくわかるよ」
「江戸切子は、職人さんがひとつひとつ手作業で丁寧に仕上げられるそうです。さ、夕飯にしましょう」
私は早速、真新しいぐい呑みに日本酒を注いだ。
「本当はお酒を買ってくるつもりだったんです。でも容器になってしまいましたので、いつものお酒で」
「あはは。酒はこれで十分だよ。うん、でも器が変わると気分も変わる」
彼はおいしそうに冷や酒を喉に送る。
「郁子の分はないのか?」
「私は飲めませんもの」