大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
三谷家では家計が傾いてから、野菜ばかりが並んでいたからだ。


「肉が好きか?」
「あっ。……はい」


しまった。牛肉ばかり見ていた。
これでは子供のようだ。


「俺のも食うか?」
「い、いえっ!」


あぁ、恥ずかしい。
食い意地が張っているように見えたかもしれない。

私たちの様子に口元を押さえて笑いをかみ殺している春江さんは、頭を下げて出ていった。


「失礼だけど、孝義さんに三谷家について少し調べてもらった」
「はい」


宣言されていたし当然だ。
でも、こんなに早いとは。


「随分、家計が苦しくなっていたようだね。女学校にはなんとか通っていたが、それも借金で結局は退学」

「お恥ずかしいです」

「食べながら話そうか」


敏正さんは私を促したあと、味噌汁に手をつけた。


「女学校は楽しかったか?」

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