大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
若くして完璧そうに見えた彼だけど、意外と抜けているところもあっておかしい。


「はい。お疲れのようですので少し甘めにしました」

「まさか、郁子が料理をするとはなぁ」

「あら? それは意外だったとおっしゃりたいのですね?」


私が指摘すると、彼は〝しまった〟というような表情を見せる。


「まあ、正直に言うと……その通りだ。でも、いいほうに予測が外れていたんだからいいだろ?」


ムキになる敏正さんがおかしい。


「ふふっ。それならよかったです。それにしても、ここ数日お忙しいですね」


昨晩は、日をまたいだころに帰ってきて、入浴するとバタッと倒れるように居間で寝てしまった。

それで私が二階の彼の部屋から掛け布団を持ってきてかけたのだ。


「少々頭の痛いことがあって」


敏正さんは気を取り直したように箸を手にしたものの、私を凝視する。


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