大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
隣で浴衣を干す春江さんが漏らすのでふと視線を向けると、憂いを含んだ表情をしている。
いつも明るくて私を包み込むような存在の彼女がこんな表情を見せるのに驚いた。
「どうかされましたか?」
「実は私、一度は嫁に行ったんです。子もすぐできたのですが流れてしまって、それからは授かれませんでした」
「そうでしたか」
笑顔に隠れた悲しい過去を聞き、胸が痛む。
「お腹に子ができたとわかったときは、そりゃあうれしかった。でも、体調を崩した私を怠け者だと決めつけた夫と義母は休ませてくれず、毎日家事に明け暮れていたら流れてしまったんです」
「そんな……」
怠け者だなんてあんまりだ。
「その後一年ほどは頑張ったんですけどね。結局後継ぎを生めないなら出ていけと離縁を申し立てられて承諾しました。もう限界で」
「それでよかったと思います。そんな屈辱、私なら耐えられません」
いつも明るくて私を包み込むような存在の彼女がこんな表情を見せるのに驚いた。
「どうかされましたか?」
「実は私、一度は嫁に行ったんです。子もすぐできたのですが流れてしまって、それからは授かれませんでした」
「そうでしたか」
笑顔に隠れた悲しい過去を聞き、胸が痛む。
「お腹に子ができたとわかったときは、そりゃあうれしかった。でも、体調を崩した私を怠け者だと決めつけた夫と義母は休ませてくれず、毎日家事に明け暮れていたら流れてしまったんです」
「そんな……」
怠け者だなんてあんまりだ。
「その後一年ほどは頑張ったんですけどね。結局後継ぎを生めないなら出ていけと離縁を申し立てられて承諾しました。もう限界で」
「それでよかったと思います。そんな屈辱、私なら耐えられません」