大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
興奮気味に話すと、春江さんは「郁子さまならそうおっしゃってくださると思いました」と口角を上げている。
「それから津田家で女中として働き始め、敏正さまのお世話をさせていただきました。多分、女中の中では私が一番厳しく接しておりましたのに、帝国大学に進学されてこの家に移るとき、私を連れてきてくださったのは本当にうれしくて」
春江さんはそのときの光景を思い浮かべているのか、とても柔らかな表情を浮かべている。
「どうして口うるさい私を指名されたのかとお聞きしましたら、『間違った行いを正してくれたでしょう?』と平然とした顔でお話になるんです。どういう意味なのかと思いましたら、『悪いことをしたら遠慮なく叱り飛ばしてくれた』と笑っていらっしゃって」
「まあ」
「それをしてくれるのは旦那さまと奥さまと私だけだと。第二の母のような存在だとおっしゃっていただけて……」
「それから津田家で女中として働き始め、敏正さまのお世話をさせていただきました。多分、女中の中では私が一番厳しく接しておりましたのに、帝国大学に進学されてこの家に移るとき、私を連れてきてくださったのは本当にうれしくて」
春江さんはそのときの光景を思い浮かべているのか、とても柔らかな表情を浮かべている。
「どうして口うるさい私を指名されたのかとお聞きしましたら、『間違った行いを正してくれたでしょう?』と平然とした顔でお話になるんです。どういう意味なのかと思いましたら、『悪いことをしたら遠慮なく叱り飛ばしてくれた』と笑っていらっしゃって」
「まあ」
「それをしてくれるのは旦那さまと奥さまと私だけだと。第二の母のような存在だとおっしゃっていただけて……」