大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
「実は、三谷商店の経営、および新ビルヂング建設の件に津田紡績として正式に参入するという提案を、昨日幹部会に提出した」


そんな大事になっているの? 
私はまた、社長がお許しになればそれで決定なのだとばかり思っていた。

会社というものは難しい。


「社長は、この案件を俺に一任してもいいと言ってくれたが、学生の頃から仕事にかかわっていたとはいえ、正式に入社して間もないのだから当然反対意見が出る」

「申し訳ありません。やはり五千圓もの大金を簡単には動かせませんよね」


いくら津田紡績でも、大金には変わりない。

私が働いてなんとかしなくてはと考えていると、敏正さんが再び口を開いた。


「いや、金は問題ない。そもそもあの金は会社の金ではなく津田家が出したものだ」

「津田家が?」

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