大正蜜恋政略結婚【元号旦那様シリーズ大正編】
「最初からそのつもりだ。父に叱られたのは、お前はまだそれだけの仕事をしていないのに、という意味だったんだ」
まさか、会社ではなく津田家が都合をつけてくれたとは。
もう目玉が飛び出しそうだ。
「問題は今後。然るべき手を打たずして三谷家が再興するとは思えない。まずはあの建設業者と癒着している男をなんとかしなければ、見境なくむしり取られるぞ」
「はい」
それは以前にも聞いて納得している。
すでにビルヂングの建築に取りかかっている今、だまされているとは微塵にも思っていない父は、言われるままに金策に走り続けるだけだ。
「それで、前にも話したように津田紡績が提携という形で介入できればと思っていたんだが……」
彼は私から視線を外して、重い口を開く。
「三谷商店にその価値はないという判断だ。つまり、津田紡績が手を貸すだけの理由が見当たらないと」
まさか、会社ではなく津田家が都合をつけてくれたとは。
もう目玉が飛び出しそうだ。
「問題は今後。然るべき手を打たずして三谷家が再興するとは思えない。まずはあの建設業者と癒着している男をなんとかしなければ、見境なくむしり取られるぞ」
「はい」
それは以前にも聞いて納得している。
すでにビルヂングの建築に取りかかっている今、だまされているとは微塵にも思っていない父は、言われるままに金策に走り続けるだけだ。
「それで、前にも話したように津田紡績が提携という形で介入できればと思っていたんだが……」
彼は私から視線を外して、重い口を開く。
「三谷商店にその価値はないという判断だ。つまり、津田紡績が手を貸すだけの理由が見当たらないと」