Dear boy,Dear girl~ワケあり男子と秘密の同居生活~
「けど、中学3年のころかなぁ。お母さんが死ぬ前から、勝った負けたで一喜一憂してる仲間たちを覚めた目で見てる自分がいたことには気づいてた。わたしこのまま高校言ってもバスケするんだなぁって漠然と思ってた。」

隆哉は前を見たまま立ち尽くしている。

「今はほっとしてる。勝負しなくてよくなったから。」

「奥村とはいつからなの?」

「つきあいはじめたのは…文化祭のころ。」

うちに居候していたことは口が裂けても言えない。

「そう…。」

隆哉は絞り出すような声を出してそういうと歩き出した。

「だから、ごめん。隆哉。わたし直登が好きなの。」

後ろから、大きな声になってしまったけど、ちゃんと言っておきたかった。

そしたら隆哉が振り向いた。

「わかったよ。華菜。」

そしてちょっとさみしそうに笑った。

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