五年越しの、君にキス。



昼間からお寿司なんて贅沢だと思っていたけれど、ベリーヒルズ・モール内にある高級寿司屋の握りは最高だった。

鮮度の高いネタが美味しすぎて。目の前で握ってくれた寿司を八貫、あっという間にペロリと食べてしまった。

なんだかんだ言って伊祥に負けないくらいの量を食べてしまった私は、彼にニヤニヤと笑われながら店を出た。

「昔よりも食べる量が増えたんじゃない?」

「増えてません。それより、そろそろ仕事に戻らないと」

店の外に出てからもずっと私の食べっぷりをからかってくる伊祥から、ふいっと顔をそらす。

柳屋茶園のほうへと先に歩いていこうとすると、伊祥が私の手をつかんで引き止めてきた。

「あ、ちょっと待って。もうひとつだけ、付き合ってほしいところがあるんだ」

「何?デザートなら今日はもう無理だよ」

ときどきランチのあとに、スイーツのお店を巡らされることもあるけど。さすがに今日は、お寿司でお腹がいっぱいだ。
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