五年越しの、君にキス。

たとえば、これくらい派手な色とか……?

試しにド派手な赤色のドレスの裾を外側に引っ張ってみたら、それは背中が広く開いていて、スカートにも太腿のあたりまでの深いスリットが入った、かなりセクシー目なデザインだった。

あまりに派手な色とデザインに衝撃を受けて、裾をつかんだまましばらく凝視する。

こういうのは、いったいどういう方のために用意されているんだろう。主演女優賞受賞用……?

「そういうの、着てみたいの?」

セクシードレスをじっと見つめていると、いつの間にか背後にぴったりと近づいてきていた伊祥が肩越しに覗き込んできた。

「ち、違う!」

悲鳴にも似た声をあげてぱっとドレスの裾から手を離した私の耳元で、伊祥が揶揄うようにクスクス笑う。

「んー、そういうのもアリだと思うよ。俺と二人だけのとき限定で着てくれるなら」

「だから、違うってば!」

ふざけて肩から抱きしめるように後ろから両腕を回してこようとする伊祥を軽く跳ね除ける。

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