ワンルーム・ビターキス
家族のことで悩んでるの、私だけじゃなかったんだ。



翠には翠で悩みがあるのに、私の悩みまで一緒に背負ってくれたんだ。





「ほら、くるまってないでいい加減出てこい」


「うぅ…」





毛布をべりっと剥がされて複雑そうに笑う翠と目が合った。



こんな顔、絶対見られたくなかったのに。





「ひっでえ顔」




なんて吹き出すあたりやっぱり翠は翠だ。





ケラケラ笑いながら袖で私の涙を拭ってくれる翠。




かっこわるい。


なさけない。


こんなの子供じゃん、私。





私がそんなに子供に見える?なんて大口たたいたくせに。





「なにその顔」


「…もともとですー」



「うそつけ」


「わっ」





ぐいっと手を引かれてまた抱きしめられてしまった。


なんて思いつつ、やっぱり嬉しい。





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