あなたの左手、 私の右手。
その日、先輩は私が眠るソファの横に、布団をひいて眠った。
朝まで何度か目が覚めるとそこには先輩がいた。
時々咳が出ると、寝ぼけながらも、むくっと起き上がり私の背中をさすってくれたり、咳が治まると私に布団をかけなおしてくれる。
寝ぐせ頭のまま、私の額に新しく冷たく絞ったタオルをのせて、大きな手でギュッと抑えて熱が下がるようにまるで念じているようにもしてくれる。
ふと先輩が寝ている方に視線を向けると、私の方に体を向けたまま、眠っている先輩。
慎重に静かに先輩の方に体を向けようと、物音を立てないようにしているのに、かすかな物音に先輩は少しだけ瞳をあけて「どうした?寝れんか?」とすぐに気づいてしまった。
それでも眠そうな先輩は私の方に手を伸ばす。
少しだけ体を近付けて。
その手に私が手を伸ばすとギュッと握られる。
朝まで何度か目が覚めるとそこには先輩がいた。
時々咳が出ると、寝ぼけながらも、むくっと起き上がり私の背中をさすってくれたり、咳が治まると私に布団をかけなおしてくれる。
寝ぐせ頭のまま、私の額に新しく冷たく絞ったタオルをのせて、大きな手でギュッと抑えて熱が下がるようにまるで念じているようにもしてくれる。
ふと先輩が寝ている方に視線を向けると、私の方に体を向けたまま、眠っている先輩。
慎重に静かに先輩の方に体を向けようと、物音を立てないようにしているのに、かすかな物音に先輩は少しだけ瞳をあけて「どうした?寝れんか?」とすぐに気づいてしまった。
それでも眠そうな先輩は私の方に手を伸ばす。
少しだけ体を近付けて。
その手に私が手を伸ばすとギュッと握られる。