子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
俯いてしまった私の肩を、柊也さんがそっと抱き寄せてくる。そのまま大きな手で頭を包み込まれた途端、堪えきれなかった涙が一筋こぼれ落ちた。

「紬、言ったろ?子どもは幸せに生まれてくるべきだって。それには母親が幸せじゃなきゃダメだ。でなきゃ、子どもが幸せになれるはずないだろ?」

母親の……私の幸せ……

念願だった子どもができたことは本当に嬉しくて、それだけで十分のはずだった。

それなのに、柊也さんといるとだんだん欲張りになっていく。
この人が隣にいてくれるとホッとする。こうして触れられていると安心する。私を気遣ってくれることに、心が温かくなる。

もっともっと欲しいって、思ってしまう。


「いいのかなあ……」

「なにが?」

「柊也さんに、こんなに甘えちゃって」

頭に添えられた大きな手が、私の頭をわしゃわしゃと撫でてくる。不思議と、髪がぐちゃぐちゃになるのなんて、気にもならない。

「いいに決まってるだろ」

髪に何度も口付けられていくのを感じる。

私、今この瞬間が……たまらなく幸せだ。





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