子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
そもそも、今夜は遅くなるって聞いたけれど、なんで遅くなるかなんて聞いてなかった。
てっきり仕事関係だと思い込んでいたけれど、そうじゃなかったとしたら?

ボディーソープを使うようなことをしていたの?
あのゼリーだって、もしかしたら後ろめたさを誤魔化すためのものだったかもしれない。

こんなふうに、柊也さんを疑う権利なんてないのに、考えてしまう自分を止められない。
早く寝てしまえば、これ以上考えなくて済むのに、神経が昂っているせいか、一向に眠気はやってこない。

どうしたらいいの……

心の内で呟いたその時、お腹の中で何かがポコっと弾けるような感じがした。

「えっ……」

思わず両手を当てると、しばらくして再びポコっとした。

「これって……」

ガチャリと鳴ったドアにハッとして目を向けると、柊也さんが立っていた。

「まだ起きていたのか?」

「う、うん」

近付いてくる彼を直視できなくて、目を伏せた。
私の顔の横で、柊也さんがしゃがみ込む気配を感じる。

じっと息を潜めていると、柊也さんは私の目元にそっと触れてきた。

「泣いて、いたのか?」

ひどく心配そうな声に驚いて、思わず目を開けてしまった。
自分でそっと触れてみる。無意識のうちに涙を流していたことに気が付いて、驚いた。



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