子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
とりあえず、溜まっている洗濯を回しながら、自分の荷物をまとめようと、ランドリールームへ向かった。

柊也さんは私がお願いした通り、手洗いが必要な汚れ物を、洗濯機に直接放り込まないで、カゴに避けておいてくれる。
大抵は普段着にジャケットを羽織った服装で出勤をしているけれど、たまにスーツの時もある。

昨日は、どうやらスーツで出勤したらしい。
カゴに入れられていたワイシャツを手に取って広げた。

「なに、これ……」

その胸元に、汚れを見つけて凝視した。

最初は、何か食事でもこぼしたのかと思ったけれど……

「これって、ファンデーション……よね?」

どうしたら、こんな胸元にファンデーションがべっとりとつくというのだろうか?

手元のワイシャツは、昨夜も柊也さんが女性と過ごしていただろうことを物語っていた。


こんなところに汚れをつけてくるぐらいだから、相応の状態にあったのだろう。

柊也さんは、何も気が付かないままこのワイシャツを洗いに出したのだろうか?
それとも、わかっていた上で、私が洗うことも承知で出したのだろうか?

ドス黒い感情に支配されそうになった時、お腹に小さな動きを感じてハッとした。

だめだ、だめだ。
別れる相手に、こんな感情になる必要なんてない。

いろいろなものをグッと飲み込むと、自然と落ち着きを取り戻せた。


汚れをきっちりと落として、洗濯機を回すと、休憩を挟みつつ自室の荷物をまとめはじめた。







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