子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
「病院から連絡をもらった時は、心臓が止まるかと思った。二人とも無事でいてくれて、本当によかったよ」

もしかして、彼は泣いているんじゃないかと思ってしまった。柊也さんはそれぐらい悲痛な声で、顔を歪めている。

「心配かけちゃったね。ごめんなさい」

「紬は悪くない。いや、安静にって言われたんだって?だったら、無理して欲しくない」

「ご、ごめんなさい」

たぶん、昨日受診したことは既に知られているのだろう。

「紬は今、自分一人の体じゃないんだぞ」

「うん」 

少しだけ咎めるような彼の言葉を、素直に受けとめた。赤ちゃんにも、柊也さんにもすごく申し訳ないことをしてしまった。ちゃんと安静にしておくべきだった。

「本当に、無事でよかった」

柊也さんに、ここまで心配させてしまったことに、胸がズキリと傷んだ。
私のせいで、こうして忙しい彼に迷惑をかけてしまったわけだし。


容態は落ち着いていたものの、一晩様子見で入院することになった。

「柊也さんは、お仕事大変でしょう?私は大丈夫だから」

赤ちゃんの無事もわかって、気持ちも落ち着いた。だから、彼に帰るように促したけれど、頑なに頷かない。
それどころか、一晩付き添う手続きを勝手にしてしまった。



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