子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
「あっ、夕飯……」

先に目が覚めて仕事をしていた柊也さんは、私の呟きを聞き漏らすことなく拾って近付いてきた。

「紬は動いちゃダメだ。デリバリーでも注文しよう」

やっぱり何もさせてもらえなかった。




食事を済ませた頃、ソファーに座っていると、片付けを済ませた柊也さんも隣にやってきた。

「紬」

「ん?」

「体は大丈夫か?」

「うん。赤ちゃんもすっごい動いてるし。たまに痛いぐらいだよ」

そう言ってお腹に手を当てると、柊也さんも私の腰を抱きながら、お腹に触れてきた。

そういえば、彼が触っている時には一度も動いてくれたことはなかったなあ……なんだか、赤ちゃんはわかっていて意地悪してるんじゃないかってぐらいに。


「あっ!!」
「おっ!!」

思わず二人の声が重なって、顔を見合わせていた。

「動いたな、今」

「ね!!」

お腹を撫でながら、俯いてしまった柊也さん。初めて感じる胎動は、それほど衝撃的だったのだろうか……


なかなか顔を上げないから、どうしたのかと心配になってくる。



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