子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
「いいよね。結婚願望ゼロの紬はさあ。余計な焦りとか感じなさそうで」

「うーん。それなりに、焦りは感じてるよ」

「何によ」

「子宮年齢的なこと」

「は?」

訝しげに見てくるけど、私が言いたいことにすぐに気付いたみたい。

「ああ。妊娠のことね。って、それは本来、結婚願望のある人か、子どもを欲している既婚者の悩みのはずだわ」

苦笑されるけど、私にとっては適齢期に結婚することよりも、適齢期の妊娠が重要。できれば30歳までに産んでおきたいところ。体力に余裕のあるうちに。

「そういう綾はどうなのよ?いい人いるの?」

確か、半年前ぐらいに別れたって話は聞いてたけど。

「うーん。今、微妙な関係の子が一人いるわよ。恋人ではないけど、友人よりは親しくしてるってとこかな」

「結婚とか、したいって思う?」

「そりゃ、いつかはね」

「ふうん」

綾のこの感覚の方が一般的なんだろうなあ。

「紬は彼氏いないの?」

「いないよ」

即答する私を、綾がじっとりと見てくる。
まあ、言いたいことはなんとなく見当がつくけれど。

別に何も悪いことはしてないのに、そういう目を向けられると居心地が悪くなってくる。


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