子作り契約結婚なのに、エリート社長から夜ごと愛し尽くされました
余裕たっぷりな橘さんは、くっくっくと笑っている。

は、恥ずかしい……
けど、めちゃくちゃ悔しい……

服をぎゅっと掴んで、ぐっと唇に力を込めて引き締めると、顔をあげて正面から橘さんを睨みつける。

だめだ。
私、完全に酔ってる。

自分の口を塞ぎたいのに、意思に反して勝手に開いてしまう。


「いいわ。望むところよ」


一瞬、目を見開いて驚いた顔をした橘さん。
けれど次の瞬間、ニヤリとあの悪い笑みを浮かべた。

彼はおもむろに立ち上がると、私の顎に手を添えて上を向かせた。
抵抗する間もないまま、唇を塞がれてしまう。

「なっ……」

「交渉成立だ」

そのまま私の手を掴んで立たせると、荷物を持ってさっさとレジに向かっていく。
私に一言も挟ませずにさっと支払いを済ませると、ちょうどやってきたタクシーに乗り込んでしまった。




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