死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます！？
マミちゃんの過去
梓が見ているのは変わり映えしない学校風景だった。


しかし、黒板の文字を見ると今日が６月であることがわかり、更に自分がＢ組に立っているということが理解できた。


ここはマミちゃんがいる教室。


そして、マミちゃんが入院する前の様子だ。


「マミちゃん、荷物持とうか？」


後ろから声をかけられて振り向くと、何度か見たことのある男子生徒が手を差し出していた。


自分の手元を見ると、教科書のノート、筆記用具が握りしめられている。


化学と書いてあるから、これから移動教室なのだろう。


「本当？　ありがとう」


マミちゃんは高い声で返事をして、男子生徒に自分の勉強道具を持ってもらった。


２人は友人なのだとうかと思ったが、どうやらそうではないらしい。


男子生徒はマミちゃんと並んで歩こうとするが、マミちゃんが気にしている様子はない。
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