死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?
「え?」


マミちゃんは驚いて彼女を見つめる。


他にも3人の女子たちがマミちゃんを取り囲んだ。


危うい状況。


しかしマミちゃんは自分の状況を認識してないのか、キョトンとした表情を浮かべて、逃げようともしない。


「どうしたの?」


首をかしげてそんな質問をしている。


「とぼけんなよ! 男子に色目使いやがって!」


茶髪女子がマミちゃんの真横の壁を蹴って怒鳴る。


マミちゃんは一瞬身を縮込めたが、「なんのこと?」と、聞き返した。


マミちゃんからすれば本当に意味がわからないのだ。


だって、男子たちが自分に優しいのは体が弱いからだ。


それ以上の感情で動いているなんて、マミちゃんは考えたこともなかった。


「お前なぁ!」


他の女子が拳を握り締めて振り上げる。


その拳が振りおろされる前に、トイレのドアが開いていた。


入ってきたのはユウコだ。
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