アオハルの続きは、大人のキスから


「あのね、小鈴さん。貴女は知らなかったみたいだけど、うちの縁者は小鈴さんファンが多いのよ? 私以外にも貴女に縁談を持っていった人間はいなくて? 彼女たちは皆、うちの家系の者たちなの。誰が小鈴さんを落とせるか、皆さん必死だったのよ?」

「如月さま」

「だから大丈夫。親戚一同貴女が輿入れしてくるのを楽しみにしているのよ。もちろん、海外にいる久遠の両親も大喜びしていてね。早く小鈴さんに会いたいって言っていたわ」

「ありがとう、ございます」

「叔母の私が言うのも何なんだけど。久遠は、なかなかにいい男よ? 一途だしね」

「はい」

「本当は久遠に如月の跡取りになってもらいたいところだけど、そうなると蘭家が困っちゃうしね」

「は、はぁ……」

「実は、蘭の方が如月より大きい家なのよ。でも、大丈夫。私がバックアップして小鈴さんを支えてあげますからね」

「っ!」

 ここにきて、とんでもないことを聞いてしまった。

 おほほと優雅に笑う如月を見て、小鈴が抱いていた心配事が消えたと思ったのだが、なかなかそういう訳にもいかないらしい。だが、久遠の両親が歓迎してくれているのなら、よしとしようか。

 胸が熱くなり、嬉しくて泣いてしまいそうだ。

 瞳を潤ませている小鈴の傍らに久遠が立ち、再び小鈴を感慨深そうに眺める。


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