アオハルの続きは、大人のキスから
「彼のご親戚が旧財閥家らしくて、彼は直系ではないみたいなんですけど……恐らくその家業を継ぐことになるだろうって」
静かに小鈴の話に耳を傾けてくれる叔父夫婦を見て、泣きたくなってしまう。
母が亡くなって東京に出てきた小鈴は、こうして叔父夫婦が色々な相談事に乗ってくれていた。
あの頃を思い出し、そして温かな二人に守られていることを実感して鼻の奥がツンと痛む。
「始めは、そんな彼を支えられるように頑張ろうと思っていたんだけど。自信がなくなってきてしまって……」
今まで黙っていた叔母は小鈴の背中をゆっくりと擦りながら、「どうして?」と首を傾げる。
「うちの小鈴は、どこに出しても恥ずかしくない女性になったわよ」
「叔母さん」
「なにを恥じているのかわからないけど……。そうねぇ、家柄のことを気にしているのかしら」
「……私には、両親はいないし。そんな私じゃ、彼がよくても彼の親戚が許してくれないんじゃないかな」
しょんぼりと肩を落とす小鈴に、叔父はフッとなぜか笑い出した。
え、と驚いて視線を叔父に向けると、自信ありげに胸を張る。