箱崎桃にはヒミツがある



 その夜、桃はまた夢を見た。

「待たせたな」
と貢が診察台の上に乗った桃のところにやってくる。

 その手には、やはり、ドリルと尖った金属のなにかがあった。

「待ってません~っ」
と叫んで、桃は目を覚ます。

 ……心臓に悪い夢だ。

 やはり、あの人には関わらないようにしよう。

 そう桃は思った。




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