極上御曹司に初めてを捧ぐ~今夜も君を手放せない~
俺の説明を聞いて滝川は親友目線で文句を言った。
「そんなことがあったなら言えよ。道理でふたりでこそこそしていたはずだ」
「悪い。彼女は俺の家でも『北條さん』とか『部長』とか呼んで全然馴染まないから、下の名前で呼ばせてるんだ。俺の家にいてもいちいち許可を求めるしな」
俺の膝の上ですやすや眠っている梨乃を見ながら困ったように言えば、朝井がようやく納得した様子で相槌を打った。
「なるほど。じゃあ、社長が言ってた結婚の相手っていうのは?」
「そんな相手はいない。専務から見合いの話があって結婚前提で付き合ってる人がいるって適当に断ったらいつの間にか結婚する話になってたんだよ」
専務を恨むように言えば、滝川は面白そうに笑った。
「どうするつもりだ?お前来年には式挙げるんじゃない?」
「相手がいないのにか?」
少しムスッとしながら返す俺を見て滝川はニヤリとして梨乃に目を向ける。
「相手ならいるじゃないか」
「そんなことがあったなら言えよ。道理でふたりでこそこそしていたはずだ」
「悪い。彼女は俺の家でも『北條さん』とか『部長』とか呼んで全然馴染まないから、下の名前で呼ばせてるんだ。俺の家にいてもいちいち許可を求めるしな」
俺の膝の上ですやすや眠っている梨乃を見ながら困ったように言えば、朝井がようやく納得した様子で相槌を打った。
「なるほど。じゃあ、社長が言ってた結婚の相手っていうのは?」
「そんな相手はいない。専務から見合いの話があって結婚前提で付き合ってる人がいるって適当に断ったらいつの間にか結婚する話になってたんだよ」
専務を恨むように言えば、滝川は面白そうに笑った。
「どうするつもりだ?お前来年には式挙げるんじゃない?」
「相手がいないのにか?」
少しムスッとしながら返す俺を見て滝川はニヤリとして梨乃に目を向ける。
「相手ならいるじゃないか」