極上御曹司に初めてを捧ぐ~今夜も君を手放せない~
年は五十くらい。ミディアムヘアの美人だ。
「優〜?まだ帰ってきてないのかしら……って、えーと、あなたはどなた?」
優のお母さまと目が合って固まる。
今こそ優に電話で指示を仰ぎたい。
なんと答えたらいいだろう。
「……こんばんは。藤原梨乃です。兄が優さんの親友で、訳ありましてこちらにご厄介になることになりまして……」
ニコッと笑顔を作るが顔が強張る。
その説明で納得してもらえるか非常に不安だったのだけれど、優の母親はぱあっと顔を輝かせて私の手を取った。
「まあ、あなたが亮太くんの妹さん?」
これは意外な反応。
優の母親に優しい口調で問われコクッと頷く。
「はい」
「こんな美人さんだったなんて亮太くんが自慢するのもわかるわあ。ずーっとあなたに会いたいと思っていたの」
もっと警戒されるかと思ったのに、優のお母さまは好意的な目で私を見た。
不意打ちだったけどせっかくお会い出来たんだもん。
ちゃんとお惣菜のお礼を伝えなきゃ。
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