極上御曹司に初めてを捧ぐ~今夜も君を手放せない~
でも、きっと優のお母さんは私のことを気遣ってくれたんだと思う。
だって、「お母さん」って呼べる人がいるのが嬉しかったの。本当のお母さんが出来たみたいで。
彼のお母さんとのランチはとっても楽しかった。
連絡するっていうのも社交辞令かと思っていたから、お母さんから連絡もらった時は驚いたけど、『次は美味しいディナー食べに行きましょ』と別れ際に言ってくれた。
そんな優しいお母さんから生まれた優。
彼といると今まで男性に対して抱いたことのない感情が湧き上がってくる。
優と一緒にいたいって……。
私……優を好きになっちゃったのかも。
あ〜、でもそんなの絶対にダメだ。
私は幸せを望んではいけない。
「藤原さん、何かありました?今日はパソコン画面が【!】で半分埋まってますけど」
朝井くんの指摘にハッと我に返る。
「あっ!嘘!……何やってるんだろうね」
画面を見て苦笑したら、朝井くんがデスクに片肘をついて私を見た。
「今日はずっとボーッとしてておかしいですよ。何か悩みがあるなら聞きますけど」
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