極上御曹司に初めてを捧ぐ~今夜も君を手放せない~
「ホントですよ。持つべきものはリッチで優しい兄貴です」
そんなたわいもない会話をすると、業務に取り掛かる。
今日はイブだし、絶対早めに仕事を終わらせるんだ。
そんな不純な動機だが、仕事に集中できた。
恋の力は偉大だと思う。
仕事をサクサク終わらせ、パソコンの電源を落とそうとしたら、例のごとく栗田さんがやってきた。
「藤原さん、すみません。この出金伝票、年内に処理しろって経理に言われたんですけど、藤原さん処理お願いします」
二十枚くらいの書類の束を持って私に差し出す彼女を見て、ハーッと溜め息をつく。
落ち着け。怒って感情的になるな。
「出金伝票の処理の仕方は何度も教えたから栗田さんも出来るはずだよ。あと書類はきたらすぐに処理しないと。ちょっと私のパソコンで処理してみて」
なるべく穏やかな口調で言い返すが、彼女は私を馬鹿にした態度で反論した。
「そんなの知りません。藤原さんの教え方が悪いんじゃありませんか?仕事よりも恋人探しに夢中のようですし」
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