呪イノ少女、鬼ノ少女
「そんなの…っ!離して下さい!」

「離さない!茜さんは駄目でも、私には甘えていいんだよ?」


雛子はじたばた暴れ、澪はそれを必死に抱き締める。


「も…もうっ!いい加減に……してっ!」


雛子は腕を使って、澪から体を引きはがした。


「何も出来ない癖に、余計な事しないでっ!期待させるだけ期待させて!後はいなくなってしまうんでしょ!そんなの残酷過ぎるんですっ!」

「残酷なのは分かってる」


澪はもう一度雛子の体に腕を回して、今度は優しく抱きしめた。


「でも、やっぱり私は雛ちゃんが大事だもの。だから……雛ちゃんが苦しんでいるのに、何もしないなんて出来ないよ」

「そ、そんなの…綺麗事よっ!あなたのやってる事は、飼えもしない猫を拾う行為と何も変わらない。無責任です……」


雛子の言葉は最後のは掠れ掠れで、ほとんど聞き取れなかった。

だが、その一言一言はしっかりと胸に染み込んで、雛子の想いが痛いほどに伝わってくる。

今すぐにでもこの手を掴みたい、けれど澪がいなくなった後の孤独が怖いから縋れない。


「そんなの…耐えられない」

「そうだね……だから、茜さんに甘いって言われたんだよね」
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