冷徹旦那様との懐妊事情~御曹司は最愛妻への情欲を我慢できない~
「きつい言い方をして悪かったわ。今更だけど体は大丈夫?」

「はい大丈夫です。それにはっきり言って貰えて良かったです」

亜貴の剣幕に恐れ傷ついたけれど、彼女の叱責は叔父家族からのものとはまるで違う。

「それならよかった。あまり怖がらないで和泉に接してみたら? 私が見たところ和泉もどうしていいのか迷っているみたいだから、しっかり話し合った方がいいわ」

「和泉が迷ってる?」

あまりに意外で、奈月は目を瞬いた。

「そんなに驚くこと? あいつだって普通の人間なんだから迷うわよ。ついでにいうと今は相当イライラしているはず」

和泉をちらりと見遣る。彼は相変わらず微笑んで愛理の相手をしていた。

「そろそろ助けてあげた方がいいわ。私は和倉夫人の相手をしているから」

亜貴はそう言いながら立ち上がると、叔母に近付いていった。

(和泉と愛理の間に割って入る……本当にいいのかな?)

和泉は亜貴の言う通り愛理に苛立っているのだろうか。もしイライラしたとしても奈月と居るよりはましだと考えているかもしれない。

気後れしそうになったけれど、亜貴に活を入れられたのを思い出し立ち上がった。

< 161 / 226 >

この作品をシェア

pagetop