冷徹旦那様との懐妊事情~御曹司は最愛妻への情欲を我慢できない~
【詳細は帰ったら聞くが無理して参加しなくていい】

【無理じゃないよ。私も亜貴さんと仲良くしたいから】

奈月は和泉が思っている以上に、司波家に馴染もうと努力している様子だった。

(仕事も明るく頑張っていたもんな)

出会った頃を思い出す。あの頃の奈月は輝くような笑顔で真摯に働いていた。

【分かった。詳しくは帰ったら話そう】

【気をつけて帰って来てね。お休みなさい】

思いがけず長いやり取りになった。そして再会後一番と言っていい程会話が弾んだ気がする。

満足してアプリを閉じていると、呆れたような声が耳に届いた。

「顔がだらしなくなってるぞ」

はっとして声の方を向くと、窓際のダイニングテーブルに座った晋也が頬杖をついていた。

「何の話だ?」

「和泉の顔の話。婚約者から町にまったメッセージが届いたんだろ?」

まるで覗いていたかのように言い当てる晋也に、和泉はぐっと息を呑んだ。

「……俺の観察は止めろ」

「それは無理だな。心ここにあらずの上司のフォローをするのも仕事のうちだから」 

「面白がってるだけだろ?」

晋也は椅子を鳴らし立ち上がると、和泉の元にやって来た。
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