冷徹旦那様との懐妊事情~御曹司は最愛妻への情欲を我慢できない~
疑問、それから安堵が胸を満たす。

叔父家族は怒り狂っているけれど、奈月にとってはほっとする結果だった。

「なに笑ってるのよ!」

「笑っていません」

それだけはしてはいけないと、表情は変えなかったのだから。

「それに私は何もしていません。和泉、さんとはもうずっと連絡をしていないし、連絡先自体を消しているから私には何も出来ないです」

奈月の言葉に叔父は顔をしかめた。

「そうだな、お前が和泉と会っていないのは確認している」

(確認している? まさか私のこと調べていたの?)

ぞくりと寒気が襲って来た。そんな風に行動を監視されていたなんて。

青ざめる奈月を叔母が睨む。

「会ってなくても別れるときに約束していたのかもしれないわ。ほとぼりが冷めたら復縁しようって」

奈月は目を見開いた。

「まさか、そんな約束していません!」

血を吐くような思いで別れたのに、そんな風に悪意にまみれた言い方をされるなんて。

「だったらどうして司波家は愛理ではなく、あなたを結婚相手にと言い出すの?」

「……え?」

叔母の言葉がすぐに理解出来なくて、奈月は目を瞬いた。

(どういうこと? 私が結婚相手?)
< 83 / 226 >

この作品をシェア

pagetop