王子なドクターに恋をしたら
家まで送っていくよと言う和泉くんに一度は遠慮したものの、帰り道一緒だしと言われて仕方なく二人並んで歩き出した。
ほんとは一人でこの火照った頬を冷ましながら帰りたかった。
でも和泉くんが寒いよね、と言って自分のマフラーをあたしに巻き付けるから、自分のマフラーと彼のマフラーにぐるぐる巻きになったあたしの頬はますます熱くなる。
彼のマフラーから爽やかな柔軟剤の香りと少しつんとする消毒液の匂いがした。
その香りをつい嗅いじゃって、どうしよう、なんだかクラクラする。
その間にも会話は続く。
この町のことほとんど知らないんだという和泉くんに、あたしはこの町の観光スポットをポツリポツリと話すと興味深げに聞いてくれた和泉くん。
「有名なラベンダー畑に比べたら大したことないんだけどね。でもラベンダーのいい匂いがして海風が気持ちよくてあたしの好きな場所なの」
「へえ、海の望めるラベンダー畑ね、行ってみたいな」
「ラベンダーが咲くのは7月だからまだまだ先の話。その頃には和泉くんは東京に帰ってしまうんでしょ?」
臨時で来てるのだから院長先生の腰が治ったら、和泉くんは帰ってしまう。
寂しいなと思いマフラーで埋もれながら和泉くんを見上げた。
「そうだね、一度は帰らないといけないだろうけど…でも、その頃にまた来るよ。千雪と一緒にラベンダー畑を見たいから」
ほんとは一人でこの火照った頬を冷ましながら帰りたかった。
でも和泉くんが寒いよね、と言って自分のマフラーをあたしに巻き付けるから、自分のマフラーと彼のマフラーにぐるぐる巻きになったあたしの頬はますます熱くなる。
彼のマフラーから爽やかな柔軟剤の香りと少しつんとする消毒液の匂いがした。
その香りをつい嗅いじゃって、どうしよう、なんだかクラクラする。
その間にも会話は続く。
この町のことほとんど知らないんだという和泉くんに、あたしはこの町の観光スポットをポツリポツリと話すと興味深げに聞いてくれた和泉くん。
「有名なラベンダー畑に比べたら大したことないんだけどね。でもラベンダーのいい匂いがして海風が気持ちよくてあたしの好きな場所なの」
「へえ、海の望めるラベンダー畑ね、行ってみたいな」
「ラベンダーが咲くのは7月だからまだまだ先の話。その頃には和泉くんは東京に帰ってしまうんでしょ?」
臨時で来てるのだから院長先生の腰が治ったら、和泉くんは帰ってしまう。
寂しいなと思いマフラーで埋もれながら和泉くんを見上げた。
「そうだね、一度は帰らないといけないだろうけど…でも、その頃にまた来るよ。千雪と一緒にラベンダー畑を見たいから」